日学双書3
高度情報社会の展望と課題
－日本学術会議第101回総会における記録等－
昭和62年9月発行,A5,151頁, \1,000＋消費税
目次
| 第1章 日本学術会議第101回総会における発言記録 |
|---|
| ・ プログラム |
| ・ はじめに 近藤次郎 日本学術会議会長 |
| 1．高度情報社会の可能性と問題点 竹内 啓 日本学術会議第3部会員・東京大学経済学部教授 ・高度情報化とは 情報技術の発達－－情報の獲得・伝達・処理・適用・蓄積における機械化と自動化 ／ 情報の大量流通・利用 ・情報化の特質 情報利用の人間からの独立 ／ 情報の“もの”からの乖離 ／ 独立の存在としての情報 ・情報化社会の可能性 情報利用の制約からの解放－－多様性の実現 ／ “労働”からの解放 ／ 資源・エネルギー制約からの自由 ・情報化にともなう問題 人間の“労働”からの疎外－－雇用問題、“仕事”の意義喪失 ／ 情報における人間と機械の不整合－－人間の“不適応”、 情報氾濫、事故 ／ 人間の情報からの疎外 ・情報化に対する社会的対応 “情報機械”としての人間組織 ／ 情報に関する権利と義務 ／ 情報と“権力”－－情報の支配と情報を通ずる支配 ／ 情報による社会的統合 ／ 工業社会（資本主義）の論理と情報化の矛盾 ・情報に関する理論的問題 情報の質・価値の理論的把握 ／ 人間にとっての情報 ／ 情報の異なるレベル ／ 高度レベル情報の組織化の理論的把握 ／ 情報システムと“物理的”システムの対応の理論的把握 ・当面の課題 2．高度情報社会の技術的展望と問題点 平山 博 日本学術会議第5部会員・早稲田大学理工学部教授 3．高度情報化社会と人権 正田 彬 日本学術会議第2部会員・慶応義塾大学産業研究所教授 ・組織体の情報化と人間 ・情報化の市民生活に与える影響 ・情報ネットワークとプライバシーの関係 ・事業者の事業活動とプライバシーの関係 ・情報化と消費者の関係 ・学術情報のネットワークとプライバシー 4．高度情報社会と人間 坂井利之 日本学術会議第４部会員・京都大学工学部教授 ・高度情報社会 計算機と通信網の発展 ／ 符号情報からの脱皮－－マルチメディアのデータベース ／ 多様な媒体も同一の技術で秒速処理 ／ 対話をスムーズに－－人と機械との記述での整合 ／ 図面の清書－－人の意図を察する ・人間 意志や感情は人間特有のもの ／ 人には剰余がある－－論理外の機能 ／ 意味解釈は人間の世界 5．高度情報社会と教育 東 洋 日本学術会議第１部会員・東京大学教育学部教授 6．発言 ・その1 梅垣洋一郎 日本学術会議第7部会員 ・その2 飯田 格 日本学術会議第6部会員・千葉大学園芸学部教授 総合司会：米田幸夫 日本学術会議第5部副部長 |
| 第2章 高度情報社会特別委員会におけるヒヤリング |
| 1．高度情報技術の社会経済的影響 竹内 啓 日本学術会議第3部会員 ・情報と社会システム ・情報革命の影響 2．高度情報社会における技術的展望と課題 平山 博 日本学術会議第5部会員 城水元次郎 日本学術会議第5部会員・日本電信電話（株）取締役研究開発本部長 ・技術的展望 情報と記憶 ／ 処理と演算速度 ／ 入出力技術の進展 ／ 情報処理の動向 ／ 電話の進展 ／ 記録通信・画像通信の進展 ／ 放送の進展 ・高度情報化における技術的課題 研究開発のあり方 ／ 高度情報システムの技術課題 ／ 高度情報システムの社会的側面 3．情報化とプライバシーの保護 井出嘉憲 日本学術会議第2部会員・東京大学社会科学研究所教授 4．情報化と教育 坂井利之 日本学術会議第4部会員 ・これからの教育のポイント ・これからの組織と人 ・学校における情報処理教育 ・社会人技術教育 5．国土情報の利用の高度化に関する研究 西川 治 日本学術会議第4部会員・東京大学教養学部教授 久保幸夫 お茶の水女子大学講師・理学博士 ・高度情報社会における地理情報システム ・地理情報システムの意義 地理情報整備の緊要性 ／ 地理情報システムの基本構造 ・新しい地理情報システム －TRINITY－ 新しいGISの機能 ／ TRINITYの概要 ／ TRINITYの機能 ・地理情報の国際交流に向けて 6．情報化に関する諸政策 (文責)平山 博 日本学術会議第5部会員 ・郵政省における電気通信政策の大綱 活力ある電気通信市場の形成 ／ 国際協調・国際協力の推進 ／ 新たな放送政策の展開 ／ 電気通信技術開発の促進 ／ 電波利用の促進 ／ 宇宙通信の開発と利用の促進 ／ テレトピア計画の推進 ・通商産業省における情報化関連施策の重点 (高度情報化社会へ向けてのニューステップ) 高度情報化の課題 ／ 具体的施策の展開 ・農林水産省における情報化対策 グリーントピア構想の趣旨 ／ グリーントピア構想の概要 ／ グリーントピア構想の進め方 |
※上記所属等は発行当時のものです。