日学双書6
高齢社会をどう生きるか
-日本学術会議主催講演会における記録-
平成2年3月発行,A5,165頁, \1,000 (税込)
目次
1.プログラム |
2.開会の辞 原澤道美 日本学術会議第7部会員・高齢化社会特別委員会委員・東京逓信病院院長 |
3.講演 1 介護問題をめぐって 一番ヶ瀬康子 日本学術会議第1部会員・高齢化社会特別委員会委員・日本女子大学文学部教授 ・介護問題の社会問題化 私的介護の限界 / 在宅福祉の強調と社会的介護 / 社会的介護の立ち遅れと諸問題 ・社会的介護の担い手問題 担い手の状況 / 担い手の専門性 / 高齢者の人権を守るために ・社会的介護の今後の課題 介護理論の確立 / 介護の担い手の増加 / セルフケアとの関係 2 高齢社会と青少年教育 吉武成美 日本学術会議第6部会員・高齢化社会特別委員会委員・東京大学名誉教授 ・問題点 高齢化・低成長の時代 / バイオテクノロジーの時代 ・農村の高齢者 農村生活の特徴 / 高齢者にも出番がある / 農村高齢者の3タイプ ・「農の原理」の推進 生存農業と生産農業 / 生物の非効率性 ・人間の自立性喪失 便利になると能力が低下する / 自立性も失う ・生学 その内容と必要性 / 生学が教育の根本だ / 死の問題も生学に入る ・家庭教育・幼児教育の重要性 特に幼児教育が大切 / 自然の中での教育も忘れるな ・高齢社会の青少年教育には「生学教育」を 3 高齢社会と価値の転換 青井和夫 日本学術会議第1部会員・高齢化社会特別委員会委員長・流通経済大学社会学部教授 ・高齢社会と死の偏在現象 4つの人口転換 / 産業社会と前産業社会 / 自分を振り返る / 死の偏在現象 ・価値の転換を求めて 100歳老人調査 / 調査結果の要約 / 100歳老人の100歳老人たる所以 ・真の成熟とは何か? インテグリティという概念 / 100歳老人こそインテグリティの境地に達した人 / それは同時に、もっともノーマルな生活の人でもある / 老人六歌仙 ・自殺率から日本の高齢者を見ると 世界の自殺率 / 日本の高齢者は幸福とはいえない ・3つの世代との接触が人を成熟させる 冬の陽光 / 3世代の相互交流をどう実現するか--青井試案 / 大学入試の改善 |
4.質疑・討論 |
5.閉会の辞 中川秀恭 日本学術会議副会長・大妻女子大学長 |
司会:寺沢恒信 日本学術会議第1部会員・広報委員会幹事・東京電気大学理工学部教授 |
6.参 考 1. 日本高齢社会総合研究センター(仮称)の設立について (昭和62年日本学術会議勧告) 2. 日本高齢社会総合研究センター(仮称)の設立についての提言 (昭和61年日本学術会議高齢化社会特別委員会報告) 3. 国立老化、老年病センター(仮称)の設立について (昭和55年日本学術会議勧告) 4. 長寿社会対策大綱について (昭和61年閣議決定) 5. 参考文献 |
※上記所属等は発行当時のものです。