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出版事業―学術会議叢書4

学術会議叢書4
『学術会議叢書』は、今日的なテーマについて、日本学術会議および委員会主催の公開シンポジウムや講演会などの記録をもとに、関連資料・解説を加え、分かりやすく編集しました。(A5判)


学術会議叢書4
エネルギー学を考える
2001年3月発行,A5,173頁, \1,800+消費税
   

エネルギー問題の解決策に科学的根拠を与える「エネルギー学」の創出を人文・社会・自然科学を総合する俯瞰的な視点から探る。

目次
発刊にあたって(p.2-3) 三井恒夫
目次(p.4-5)
はじめに(p.6-8) 冨浦 梓
第1部 エネルギー学を考える−日本学術会議主催公開講演会載録−
学問領域としての「エネルギー学」(p.11-28)
・「学」とは何か?
・対象を単純化するニュートン型構造
・学問領域として認知されるための必須条件
・求められる俯瞰的な視点
・知識の発生と体系化の過程
・エネルギー学は、循環系を意識した理論体系
・生命体と言語系という二大循環系
・循環系を欠く場合の脆弱さ
・エネルギーを利用した結果は、エネルギー学ではない
・ニュートン力学とは異なるエネルギー学
・地球環境の中に人間を含めて考える
吉川弘之
人それぞれのエネルギー考(p.29-36)
・家庭での電力消費量を知っていますか?
・夢の島のゴミが宝の島になるかも
大橋秀雄
エネルギーの本来の意味は「生きる力」「精神力」(p.37-50)
・メタテクニカ(metatechnica)という言葉
・テクニカの離人化、属人化の展開
・オストヴァルドのエネルギー学
・エネルギーの言葉の由来、エネルゲイア(energeia−ギリシア語)とは
・人間の精神面におけるエネルギーも重要
今道友信
エネルギー学に社会・行動科学はどう貢献できるか(p.51-67)
・エネルギー学をメタサイエンスとして捉える
・計算されたリスクと知覚されたリスクの差
・原子力開発に対する心理的論理
・重要なリスク・コミュニケーション
・安全保障という視点からの危機管理意識を
・四つの「E」のバランスをいかにとるか
田中靖政
原子力エネルギーと人間・文化を考える(p.69-78)
・プロメテウスの刑罰
・日本人の核意識は幼稚園児なみだった
・安全ではないが必要な原子力発電
・人間の救いは道徳性の開発
佐藤欣子
“汎学術的学問:Pan Academic Study”としての「エネルギー学」(p.79-91)
・人類の智が明確になる21世紀
・学問には「当然」と「思いがけない」の発展がある
・理学からみた時・空の世界
・エネルギーの変換ネットワークを一つのシステムに俯瞰
・エネルギー学の大きなメリット
和田昭允
パネルディスカッション
エネルギー学をどう構築していくか
(p.93-101)
・1000年かけて新しいエネルギーの探求を
・安全基準と説明責任を詰めていくべき
・ライフスタイルの転換を考えたエネルギー学に
・難しいエネルギー学の展開






  
[司会]
日本学術会議第17期第5部幹事
 冨浦 梓

[パネリスト](発言順)
哲学美学比較研究国際センター所長
 今道友信           学習院大学教授
 田中靖政           中央大学文学部教授
 吉田民人           東京大学新領域創成科学研究科教授
 山地憲治
おわりに
−エネルギー学の中心は人間
(p.102-103)
三井恒夫
第2部 資料編 −日本学術会議第17期 社会・産業・エネルギー研究連絡委員会報告−
「21世紀を展望したエネルギーに係る研究開発・教育について」平成11年2月22日(p.106-125)
エネルギー研究開発総合戦略の確立について          平成12年3月27日(p.126-155)
「エネルギー学」の確立を目指して              平成12年6月26日 (p.156-173)

*演者・執筆者の所属等は原則として2000年7月(17期終了時)現在のものです。
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