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発刊にあたって 「科学と法」について (p.2-5) |
吉川弘之 |
目次 (p.6-7) | |
科学の発展と社会の安全を両立させるのが「法」の役目 (p.8-10) |
戒能通厚 |
基調講演 先端科学技術と法 −進歩・安全・権利− | |
IT化の進展と法的対応 (p.13-23) ・インターネットの爆発的普及でIT基本法ができる ・情報化に伴う諸問題について検討しているOECDの活動を見る ・ガイドラインは5年ごとに改訂し変化に適応したものにする ・IT化の進展に見合った法的対応が必要 ・現法体制内対応論 ・個人情報保護法に関しては日本ではなかなか進展しない ・IT化に対応して先見的法政策を立案すべきである |
堀部政男 |
医学における遺伝子情報利用と<法・権利> (p.25-35) ・遺伝子医学が進むと人間の将来がすべてわかる ・遺伝子診断は検査の精度と診断後のカウンセリングが大事 ・遺伝子診断で胎児のうちに異常がわかり、治療もできる ・遺伝子診断の倫理面はどう対処すべきか ・情報流出による差別を防ぐためにもしっかりした国の法対策を ・研究途上のこれからの新しい医学にも問題が… |
衛藤義勝 |
医学における遺伝子情報利用と<法・権利> (p.37-50) ・遺伝子診断による社会的差別で遺伝的下層階級ができる恐れも… ・米国の歴史が語る遺伝子差別の実態 ・米国におけるいろいろなプライバシー権の考え方 ・捜査・押収にあたるかはケースバイケース ・遺伝子検査への自己決定権と採血にインフォームド・コンセントは必要か ・第三者告知義務における法的責任はいかにして問うか? ・9・11テロで、遺伝子データバンクのすごさが証明された |
永野秀雄 |
農業におけるバイオテクノロジーと<法・権利> (p.51-64) ・国内で実用化されている農業バイオテクノロジー ・バイオテクノロジーの発展にともなう農業分野の新しい法環境 1.知的財産保護に係わる法環境 2.生物多様性と食糧農業植物遺伝資源 3.遺伝子組換え技術の安全性にかかわる法の課題 |
武田元吉 |
農業におけるバイオテクノロジーと<法・権利> (p.65-86) ・科学への信頼を養成するには国民とのコミュニケーションが必要 ・暫定的見解を頼みにして意思決定をしてしまう怖さ ・1970年代に日本の社会の意識が大きく変った! ・市民と専門家が真摯に対話するコンセンサス会議の役割は ・一本化されたアイデンティティーでなく専業意識への関心が強い ・政府・民間・科学者が3者で熟慮する公共の討論空間が必要 |
小林傳司 |
地球規模の化学物質による汚染を考える 〜残留性有機汚染物質を中心として〜 (p.87-97) ・環境汚染を早くキャッチして健康被害を未然に防ごう ・安全性を慎重にチェック、米国はサリドマイド禍を防いだ ・使用禁止にしてもなお残留する有機汚染物質の怖さ ・1日の被害と一生の被害では3万倍もダメージが大きくなる ・研究データがきちんとあれば汚染物質もリミットまで使える |
合志陽一 |
総括的コメント:21世紀、法と法学は何ができるか? (p.99-115) ・先を見通せれば安心できる、その仕組みがシステムというもの ・システムが常に自己準拠性を守りつつ 自己塑性を続けないと… ・近代法システムを支えるのは0−1の二分法 ・予見が難しい科学技術の危険について不法行為法は立件しにくいが、他面、無過失責任 主義は… ・遺伝子操作で命を加工する時代、法はどこまでタッチできるのか ・生殖補助医療についてのガイドラインはあるが… ・エスカレートする人間の欲望とそれを助ける先端科学の許容範囲を決めるには… ・ソフト・ロー化とソフト・ロー法学が必要、ケース・ロー化をめざして− |
石井紫郎 |
パネルディスカッション 科学技術の進歩・安全と<法・権利>(p.117-143) |
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司会 慶應義塾大学理工学部教授 土居範久 千葉大学法経学部教授 嶋津 格 パネリスト(発言順) 中央大学法学部教授 堀部政男 東京慈恵会医科大学小児科教授 衛藤義勝 法政大学人間環境学部助教授 永野秀雄 東京農業大学農学部教授 武田元吉 南山大学人文学部教授 小林傳司 総合科学技術会議議員(当時) 石井紫郎 独立行政法人国立環境研究所理事長 合志陽一 内閣府知的財産戦略推進事務局参事官 甲野正道 |
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おわりに (p.114-148) ・文系研究者も「知る」「作る」の2本立てで ・法学は近代社会の設計図を「知り、かつ作る」大事な学問 ・科学は不確実、そして価値観の対立を伴うもの |
吉田民人 |