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まえがき(p.3-7) | 金岡祐一 |
目次(p.8-9) | |
日本学術会議公開講演会載録 第1部 「生殖医療と生命倫理」 |
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科学は「開いた学術」として 重大な局面で、国民生活に役立つ存在に (p.12-15) ・問題解決のために共同プロジェクトを組んで対処する時代 ・生殖医療は「俯瞰型研究プロジェクト」の最初の試み |
吉川弘之 |
人工授精・体外受精は不妊の夫婦には大きな福音! だが生命倫理をどうクリアするかが課題−生命倫理と日本学術会議−(p.17-27) ・現在日本でも、年間約7500人の体外受精児が誕生 ・"生命倫理"についての討議は、いまだ結論は出ず… ・「自」と「他」だけでは割り切れない事例もいくつか ・「代理母」にはまだ多くの人が抵抗感を… ・そろそろ結論を出す期限を区切って検討すべき |
吉田 修 |
未来のためにいま守りたい生命倫理 歴史を振り返って生殖医療の問題点をさぐる−生殖医療の進歩と倫理−(p.29-45) ・生殖医療200年の目覚しい歴史を振り返る ・たった1人が「会告」を破った波紋は大きい ・「法」と「会告」をミックスした理想のガイドラインを模索中 ・体外で新しい命が誕生するプロセス ・ガイドラインを守ってこそ生命倫理を侵さない治療ができる |
青野敏博 |
人工授精児・体外受精児に必要なものとは? −出生児の幸せな生涯の保証のために望まれる法・社会・倫理的対応− (p.47-64) ・ドナー(提供者)がだれかは絶対秘密であるべき ・体外受精は多胎妊娠の危険性を覚悟しよう ・減胎は倫理的に割り切れない部分が多い ・顕微受精の危険性にも注意しよう ・健全な子を産むために着床前診断が必要なことも ・非配偶者間の人工授精児はいまなお法的身分が不安定 他 |
中谷瑾子 |
人工授精児・体外受精児の立場を守るために活用したい法律 −人工生殖と家族と法−(p.65-75) ・あなたは代理母容認派?批判派? ・人工授精児にも無視できない戸籍制度の重圧 ・民法の「嫡出推定制度」が人工生殖子の身分を安定させる ・親子関係でほんとうにたいせつなのは血のつながりか? ・21世紀の人工生殖への提言 |
水野紀子 |
欧米の規制方法から日本は何を学ぶべきか −欧米における生殖技術規制の論理と態勢−(p.77-85) ・日本の医師には強制参加の身分団体がない ・イギリス、ドイツ、フランスは三国三様のユニークな法律を制定 ・アメリカは過激な中絶論議で大幅に出遅れる |
米本昌平 |
パネルディスカッション 法律の遅れは人間を神にしてしまうのか (p.87-107) ・法律は何を守ってきたか。その検証から論議を ・親子関係だけは法律のほうがいいのでは ・どういう形のガイドラインにすべきか ・生命倫理、アメリカとヨーロッパではほとんど別世界 ・特有な日本の文化の中で、生命倫理の問題をどうとらえていくか |
【パネリスト】(発言順) 京都大学名誉教授 吉田 修 東北大学法学部教授 水野紀子 三菱化学生命科学研究所社会生命科学研究室長 米本昌平 慶応義塾大学名誉教授 中谷瑾子 徳島大学教授・附属病院長 青野敏博 【司会】 日本学術会議第2部長 大木雅夫 日本学術会議第7部長 金岡祐一 日本学術会議第1部副部長 吉田民人 |
『学術の動向』1999年4月号特集再録 第2部 「生殖医療とその社会的受容」 |
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生殖医療とその社会的受容(p.110-111) | 吉田民人 黒川 清 |
不妊治療の倫理問題(p.112-118) ・「実子」という感のする「自子宮」 ・子の父を知る権利について ・ガイドラインの実効性の保証 |
加藤尚武 |
生殖医療を文化的・社会的文脈に置きかえす(p.119-128) ・生殖医療の視点と枠組み ・生殖へのさまざまな視点 ・ジェンダー分析とその意義 ・「患者のため」という陥穽 ・生殖医療を評価・規制する際のジェンダー ・選択が尊重される社会に |
柘植あづみ |
医療プロフェッションの責務−ドイツの事例から−(p.129-137) ・二つの政策課題 ・政策決定過程と医療プロフェッションの役割 ・子どもの幸福 ・生命操作をめぐって ・医療プロフェッションの責務 |
市野川容孝 |
人工的生殖補助技術利用の法的規制をめぐって(p.138-147 ・出発点としての「子をもつ自由」 ・検討を必要とする諸事項 ・ふたたび「子をもつ自由」 |
岩志和一郎 |
生殖補助医療の現状と将来(p.148-158) ・不妊に福音もたらすART ・IVF-ETの妊娠率は頭打ち ・顕微授精は男性不妊を解決したか ・望まれる胚凍結保存の普及 ・極めて高度な着床前遺伝子診断 ・非配偶者の関与する生殖医療 |
森 崇英 |
「多胎妊娠とその問題点」−生殖医療と生命倫理−(p.159-172) ・多胎妊娠の増加 ・周産期死亡と後障害 ・多胎妊娠の原因 ・排卵誘発法 ・多胎妊娠と減数(胎)手術 ・減数(胎)手術の倫理性 他 |
矢内原 巧 |
生殖の人為支配−動物生産から臨床応用へ−(p.173-187) ・改良増殖を目的とした新技術開発 ・-196℃の精子からも正常な子ウシが ・動物は100%借り腹移植 ・伴性劣性遺伝性疾患の回避 ・一卵性双子〜多数子の生産(クローニング) ・生命倫理面からの議論も 他 |
入谷 明 |
あとがき(p.188-189) | 金岡祐一 |