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出版事業―学術会議叢書11

学術会議叢書11
『学術会議叢書』は、今日的なテーマについて、日本学術会議および委員会主催の公開シンポジウムや講演会などの記録をもとに、関連資料・解説を加え、分かりやすく編集しました。(A5判)


学術会議叢書11
舞踊と身体表現
2005年9月発行,A5,231頁, \1,800+消費税
   

心の動きやアイデンティティを表現する身体・表現・舞踊文化を多角的に捉えた画期的な学術研究書 。

目次
はじめに (p.2-3) 日本学術会議会長 黒川 清
発刊にあたって (p.4-5) 日本学術会議 文化人類学・民俗学研究連絡委員会委員長 宮本袈裟雄
 第1部 身体と舞踊−日本と世界のパースペクティブ  
日本の舞踊における身体づかい (p.11-26)
・伝統芸能と学校教育
・スポーツと踊るからだの違い
・身体つき
  A.バレエの場合
  B.日本の舞踊の場合
・身体技法
  A.姿勢・構え
  B.歩行
  C.跳躍・回転・運動強度
お茶の水女子大学名誉教授 森下はるみ
イタリアにおけるノン・バーバル・コミュニケーション概論 (p.27-45)
・3つの表現
・表情
・ジェスチャーによる表現力
・距離と接触
・表現力の差
フローレンス大学人類学教授

フローレンス大学大学院人類学研究所
キアレッリ・ブルネット

クリステャーノ・サンナ
韓国ムダンにおける神懸かりと身体 (p.47-63)  
・トランス状態の誘発過程と心身の変化
  1)トランスの誘発過程
  2)神懸かりの経路とトランス時の自覚症状
・トランス時の生理学的変化
  1)トランス状態とドーパミン
  2)トランス状態とエンドルフィン
・トランス時の動作特性及び祭儀時と平常時の比 較分析
・神懸かりとはどんな状態なのか
ロンドンSOASアカデミックビジター 朴 善姫
ニジンスキーの身体−身体の脱制度化とセクシュアリティ (p.65-75)
・ニジンスキーの芸術
・新しいタイプのダンサー
・バレエを否定した作品「牧神の午後」
・性の表現がスキャンダルに
・性的感覚の高揚を伴う芸術創造
法政大学教授 鈴木 晶
ダンスのセラピー効果:ニューヨークのドミニカ系集団の事例から (p.77-87)
・ワシントンハイツ
・ASP
・カウンセリング
・ダンスクラスと練習
・社会化されたダンスのセラピー効果
慶應義塾大学非常勤講師 三吉美加
無重量環境での身体表現−宇宙時代に踊る
(p.89-101)
・舞踊における怪物的身体
・舞踊の美的側面
・無重量環境での舞踊表現
  結果1.敦煌の飛天芸術と舞踊
  結果2.無重量環境における舞踊の実施
お茶の水女子大学大学院教授 石黒節子
第2部 舞踊研究の最前線1.
    現状・子ども・セラピー
コンテンポラリーダンスにおける静穏の身体
(p.105-117)
・先駆的振付家M.カニングハム
・1950-60年代作品に表れた「静穏」の身体
・演者に求められる「静穏」
・「静穏」の身体が意味するもの
お茶の水女子大学助手 酒向治子
子どものからだの表現 (p.119-130)
・子どものからだとこころ
・子どものからだの表現の特性
・からだの表現・はじまりの形
・からだの表現と定型化
・同じような表現を行う子どもたち
・手にした花をあらわす
・見たことのある鳥をあらわす
・子どものからだの表現を育むために
東洋英和女学院大学教授 西 洋子
ダンスセラピーの層構造−精神病院での実践に基づいて (p.131-141)
・内的世界を表現する舞踊
・セッションの構成とその原理
・症例
・ダンスセラピーの層構造
・舞踊と共創
神戸大学教授 柴 眞理子
第3部 舞踊研究の最前線2.
    再生する伝統
津軽の獅子舞・獅子踊 (p.145-165)
・津軽の獅子舞・獅子踊の現状
・津軽獅子に関する実態調査の結果より
  1)保存会に関して
  2)無形民俗文化財の指定
  3)主な行事と場所・時期
  4)獅子踊・舞一組の編成
  5)伝承演目と表現内容
  6)芸態
元弘前大学教授 松下清子
琉球舞踊への新しい視角 (p.167-176)
・琉球舞踊を支える女性舞踊家
・現在の伝承に見いだされる女踊りの様式
・村踊りに伝承される女踊り
・舞踏家の伝承の解明を
沖縄県立芸術大学教授 板谷 徹
日本舞踊の身体表現−娘形を題材として
(p.177-185)
・日本舞踊のオスベリという特殊な「身ぶり」
・「娘道成寺」を踊るには15年かかる
・身体表現の基本は「体の姿勢」と「構え」
日本大学助教授 丸茂祐佳
15世紀イタリア宮廷舞踊の基礎的研究
(p.187-198)
・社会的背景と舞踊の位置づけ
・イタリア宮廷舞踊の特徴
・舞踊の基本動作
聖徳大学教授

聖徳大学教授
桐生敬子

安廣美智子
小学校における民俗舞踊カリキュラムの全国調査
 −キー・ワード:民俗舞踊、伝統文化、小学校、
  カリキュラム、身体
(p.199-227)
・研究方法
・調査結果
  1)回収率
  2)民俗舞踊の実施状況
  3)カリキュラムのどの単元で民俗舞踊を扱っ
   ているか
  4)練習内容の詳細
  5)民俗舞踊の学校での指導体制
  6)学習目標
  7)なぜ、民俗舞踊を学校で扱わないか、その
   理由
  8)なぜ、民俗舞踊の指導をやめたか、その理由
  9)曲目
  10)小学校教員たちが考えている実施上の問題点   と課題
茨城大学大学院助教授 国枝タカ子
資料:シンポジウムリスト (p.228-229)
 日本学術会議文化人類学・民俗学研究連絡委員会舞踊・身体表現研究小委員会シンポジウム記録
むすびに (p.230-231) 日本学術会議  文化人類学・民俗学研究連絡委員会委員 国枝タカ子

*執筆者の所属等は原則として2005年3月現在のものです。
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